マカラスターのニットが語る、スコットランドのモノづくり

マカラスターを代表する、ハンドフレーム製法のニットは多彩なカラーバリエーションとまるで一点モノのハンドメイドニットのような風合いが特長です。これらに使用されているスコットランド製のウール糸は、グラスゴーから約40km離れたところにある世界遺産の紡績工場「NEW LANARK SPINNING(ニュー・ラナークスピニング)」で生み出されています。

 

長きに渡って行われているサステナブルな取り組み

ニュー・ラナークスピニングは1786年に設立され、産業革命の時代を経て、2001年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。現在では、スコットランドに6つしかない世界遺産のひとつとして毎年多くの観光客が訪れます。環境への配慮を徹底しているのも特長で、工場を稼働するための電力を水力発電でまかなうなど、英国内の資源を循環させるサステナブルな取り組みが何百年と変わらずに続けられています。

 

英国ならではの魅力が詰まった糸

ここで生み出されるウール糸には特別な魅力があります。英国政府によって品質管理を徹底されている、世界生産量わずか3%のブリティッシュウール。気温の変化が多い英国の気候でたくましく育った羊毛は弾力性・復元性に優れています。マカラスターでは、この希少なウールの中で、さらにスコティッシュウールを使用することにこだわっています。無染色糸はスコティッシュウール100%、染色糸はスコティッシュウールをベースにメリノウール、カラーによってはシルクがブレンドされています。

 

スコティッシュウールの魅力

そして、紡績された糸を英国の伝統的な「ハンドフレーム製法」で編み上げることで上質なニットを生み出しています。希少なスコティッシュウールは、スコットランド内に生息するそれぞれに個性のある毛質を持つ羊の毛で作られます。一般的にはそれらの羊毛に染色などの加工を施してから糸にすることも多いのですが、マカラスターでは羊本来の風合いを損なわないように、ナチュラルカラーにはあえて無染色の糸を使用しています。そのため、同じニットでもカラーによっては生地の風合いが異なる場合があり、一点モノのような表情を楽しむことができます。

 

表情豊かな糸が生まれる背景

この無染色の糸は5種類のスコティッシュシープの毛を混ぜることで、色に濃淡をつけています。糸は2色の糸を撚ることで新しい色を作ることができるので、無染色同士を掛け合わせたり、染色糸とミックスすることで、鮮やかなカラーパレットを生み出すことができます。さらに、その中にはネップのあるものとないものが存在するので、表現の幅は無限大に広がります。

このようにマカラスターのニットには、じつにたくさんのこだわりがあります。多彩な表情を持ち、スコットランドのモノづくりを存分に味わえるニットは、マカラスターのアイデンティティーです。